無給インターンは違法? タダ働きになる場合の見分け方と相談先
「インターンだから給料は出ない」と言われたけれど、本当に大丈夫なのか。無給のインターンが違法になる場合とならない場合を、厚生労働省の考え方にそって整理しました。
無給のインターンがすべて違法なわけではありません。ただ、社員の指示で実際の仕事をしているなら、給料が出ないのは違法の可能性が高いです。
- 見学や体験が中心なら、無給でも違法とは言えないこの場合、参加者は法律上の「労働者」に当たらない
- 指示を受けて実務をし、成果が会社の利益になるなら「労働者」インターンという名前でも、最低賃金以上の給料が必要
- 迷ったら無料で相談できる総合労働相談コーナーや労働基準監督署は、学生も利用できる
最後に労働者かどうかを決めるのは、契約の名前ではなく働き方の実態です。個別の判断は相談窓口で確認しましょう。
違法にならない場合・違法の可能性が高い場合
厚生労働省は、インターンの参加者が労働者に当たるかどうかを、次のように説明しています。見学や体験が中心で、業務の指示を受けていなければ労働者ではない。会社の仕事に直接関わり、その成果が会社のものになり、指示を受けて働いているなら労働者に当たる、という考え方です。
- 会社説明や職場見学が中心
- グループワークや課題に取り組むプログラム
- 社員の仕事を横で見て学ぶ体験
- 成果物が会社の売上や業務に使われない
- 営業やテレアポで実際にお客さんと話す
- 会社の記事や広告、SNSを作って公開している
- 出勤日や時間、仕事のやり方を指示されている
- 社員やアルバイトの代わりに作業をしている
右側の項目に当てはまるほど、労働者に当たる可能性が高くなります。社員と一緒に実務をする長期インターンなら、給料が出るのが当たり前だと考えてください。
労働者かどうかを見るポイント
厚生労働省は、労働者に当たるかを「使用従属性」という基準で、契約の名前に関係なく総合的に判断するとしています。自分の働き方を、次の項目で確かめてみましょう。
- 仕事を断れるか頼まれた仕事を断る自由がないなら、労働者に近い
- やり方を細かく指示されるか作業の進め方を指示され、チェックされている
- 時間と場所が決められているか出勤日、始業・終業の時間、働く場所が決まっている
- 自分の代わりに他の人が働けるか本人が働くことが前提になっている
- 報酬が働いた時間の対価か時間に応じて払われる(または払われるはずの)お金である
よくある勘違い
始める前の見分け方
- 求人に給料が書いてあるか時給や日給が書かれていないなら、面接で必ず確認します
- 働く条件を書面でもらえるか雇用するなら、会社は給料や勤務時間などを書面で示す義務があります
- 給料が最低賃金を上回っているか最低賃金は都道府県ごとで、東京都は2026年10月1日から1,280円です
- 仕事の中身を聞く見学や体験なのか、実務なのか。実務なのに無給なら、始める前に条件を見直してもらいましょう
学生に良質な仕事を任せる会社は、その分の給料もきちんと払います。給料の話をあいまいにする会社は、ほかの条件もあいまいなことが少なくありません。求人票だけで見抜くのは難しいので、契約の前に働く条件を確かめることが大切です。
無給で働いてしまったときの対処
- 働いた記録を残す今日から出勤日と時間、指示を受けたチャットやメール、作った成果物を保存します
- 会社に確認する契約の内容と、給料が出ない理由を書面やメールで確認します
- 相談窓口に相談する自分が労働者に当たるかや、請求のしかたを無料で相談できます
未払いの賃金を請求できるのは、本来の支払日から3年です(法律上は5年ですが、当分の間は3年とされています)。気づいたら早めに動きましょう。
相談先
| 窓口 | どんなところ |
|---|---|
| 総合労働相談コーナー | 都道府県労働局や労働基準監督署の中にある。学生も無料・予約不要で、面談か電話で相談できる |
| 労働基準監督署 | 給料の未払いなど、法律違反の申告を受けて会社を調べる。業務委託でも労働者に当たりそうな人の相談窓口がある |
| 労働条件相談ほっとライン | 0120-811-610(無料・匿名可)。平日17〜22時、土日祝9〜21時 |
辞めることを考えているなら、伝え方は長期インターンを辞めたいときを参考にしてください。
よくある質問
無給インターンに参加する意味はある?
交通費や日当だけ出るインターンは?
成果報酬で、成果が出なかった月は0円でもいい?
相談したことは会社に知られる?
- 厚生労働省「高い専門的知識や能力を有する学生を対象とした採用日程の設定関係Q&A(労働関係法令等との関係で留意すべき事項)」
- 厚生労働省「労働基準法における『労働者』とは」
- 厚生労働省「最低賃金について教えてください」
- 厚生労働省「最低賃金の対象となる賃金」
- 厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧(令和8年度)」
- 厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」
- 厚生労働省「賃金請求権の消滅時効は、どのように変更されたのでしょうか?」
- 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
- 厚生労働省「労働者性に疑義がある方の労働基準法等違反相談窓口」
- 厚生労働省「労働条件相談ほっとライン」
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